「年齢を重ねれば、運動能力は必ず低下する…」という固定観念に、多くの人が囚われています。
40代になると、体力や回復力が落ちるのは避けられないと信じ、結果として運動や挑戦をあきらめてしまう現状があります。
しかし、実際のところはどうでしょうか?
40代を超えても現役で輝き続けるアスリートたちは、加齢という壁を見事に乗り越えています。
彼らは、従来の常識を覆す独自のトレーニング方法とライフスタイルで、驚異的なパフォーマンスを維持。
もし、今の方法に疑問を持たずにいると、将来、健康や体力の衰えに直面するリスクを抱えてしまうかもしれません。
自分自身、マスターズ競技に挑戦中です。
現役の時のスピードは無くなったものの、なるべく衰えないようにトレーニング中です。具体的には、週2回のジム通いと、週2回の心肺トレーニング(ランニングなど)を行ってます。
ただし、”本当にこれでいいのか?”と疑問になることもあります。
そこで本記事では、40代を超えても現役で活躍するアスリートたち—山本美憂選手、大瀬和文選手、石川雅規選手—などの具体的な事例をもとに、彼らが実践している効果的なトレーニング方法と生活習慣の秘訣を調べてみました。
私自身、たいへん勉強になりました。調べたことを徹底解説しますね。
レジェンドたちのアプローチを取り入れることで、加齢に左右されない健康でパフォーマンスの高い体作りが、あなたにも実現できるはずです。
この記事のポイント
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40代でも輝く!現役アスリートの紹介
山本美憂選手 – レスリング&MMAで挑む多彩なトレーニング
山本美憂選手は、40代後半にも関わらず、RIZINなどの格闘技イベントでその実力を遺憾なく発揮しています。
彼女は、夫でありコーチでもあるカイル・アグォン氏と共に、日々のトレーニングに励んでいます。
山本選手は、ウェイトトレーニングで筋力の基礎を固めるとともに、レスリングやMMAのスパーリングを通じて実戦的な技術を磨いています。
さらに、ヨガやダンスを取り入れることで柔軟性やバランス感覚を向上させ、怪我の予防にも努めています。多面的なトレーニングアプローチが、彼女の継続的なパフォーマンス向上と長期的な競技生活を支えているのです。
山本選手は、2023年の大晦日に49歳で引退されました。
山本美憂選手のトレーニング内容
- ウェイトトレーニング: 8kgのメディシンボールを叩きつけたり回したりするなど、高強度のトレーニングで筋力強化に励んでいます。
- レスリング: 週に2日はグアムのレスリングチームと朝練を行い、技術向上に余念がありません。
- MMAスパーリング: MMAの技術を磨くため、スパーリングも積極的に取り入れています。
スパーリングパートナー兼コーチは、ジェシー・タイタノです。 - ヨガ: 柔軟性向上と体のケアのためにヨガを行っています。
- ダンス: 激しいダンスで汗を流すことで、体力向上にも取り組んでいます。
大瀬和文選手 – 超長距離レースに挑むトレイルランナー
大瀬和文選手は、100kmや100mileといった過酷な超長距離レースに挑戦し、その持久力と精神力で注目を浴びています。
彼は、レースに向けた長距離走やヒルトレーニングを基本とし、さらにクロスカントリースキーを取り入れるなど、多角的な運動で全身の持久力とバランス感覚を鍛えています。
大瀬和文選手のトレーニング内容
具体的なトレーニング内容は公開されていませんが、以下の様な情報があります。
- 超長距離走: 100kmや100mileといった超長距離レースに備え、長距離走を中心としたトレーニングを行っていると考えられます。
- ヒルトレーニング: トレイルランニングでは、坂道の上り下りが重要となるため、ヒルトレーニングも積極的に行っていると考えられます。
- クロスカントリースキー: クロカントリースキーは、全身持久力やバランス感覚を養うのに効果的なトレーニングです。
石川雅規選手 – プロ野球界で体調に合わせた柔軟トレーニング
プロ野球選手として長年活躍している石川雅規選手は、40代を超えても現役でプレーを続けています。
彼は、担当トレーナーと連携し、その日の体調や試合のスケジュールに合わせて柔軟にトレーニングメニューを調整しています。
オフシーズンにはジャンプトレーニングやアジリティ、ラダートレーニングを取り入れることで、瞬発力と敏捷性の向上を目指しています。
トレーニング内容
- ランニング: 冬合宿では毎日20km以上走り込み、下半身強化に励んでいます。
- ジャンプトレーニング: オフシーズンにはハードルを使った垂直跳びなど、ジャンプ系のトレーニングを取り入れています。
- アジリティトレーニング: 敏捷性向上のため、アジリティトレーニングも行っています。
- ラダー トレーニング: ラダー トレーニングを取り入れて、俊敏性と調整力を向上させています。
これは、投手として必要な、素早い足の動きと体のバランスを養うために効果的です。
石川選手は、「自分の脚で走って、自分の脚で跳ぶ」ことを基本テーマに、長年培ってきた経験と感覚を大切にしながらトレーニングに取り組んでいます。
じたプログラム設計が、彼の安定したパフォーマンスと怪我のリスク低減に大きく寄与しているのです。
その他 40歳以上の有名選手トレーニング
三浦知良(サッカー)
- トレーニング:
- 体幹トレーニングやランニングを中心に、疲れにくい身体作りを実践。
- トレーニング前後に体重を測定し、食事でタンパク質や炭水化物を調整。
- 生活習慣:
- 早寝早起き、サプリメント(プロテイン、ビタミンなど)の摂取。
- メンタル面では他人を気にせず、自分のコントロールできることに集中。
葛西紀明(スキージャンプ)
- トレーニング:
- 朝晩のランニングで持久力を鍛え、体脂肪率5%を維持。
- 本番直前の練習をキャンセルし、エネルギーを集中させる戦略を採用。
- 生活習慣:
- 減量中はブラックコーヒーを活用し、食事量を調整。
和田毅(野球)
- トレーニング:
- 投球フォームのチェックポイントを設け、不調時の原因を分析。
- 脳トレ(ライフキネティック)を取り入れ、集中力を向上。
- 生活習慣:
- 練習と休養のバランスを重視し、自然体で取り組む姿勢を維持。
小野伸二(サッカー)
- トレーニング:
- 幼少期からリフティングを習慣化し、ボール感覚を養成。
- 低酸素空間でのランニングや体幹トレーニングを実施。
- 生活習慣:
- トレーニングを「楽しく」行うことを重視。
田臥勇太(バスケットボール)
- トレーニング:
- 他の選手との練習で切磋琢磨し、スピードや持久力を向上。
- 生活習慣:
- 食事や睡眠などの基本的な生活習慣を徹底。
40代アスリートに共通するトレーニングと生活習慣の秘訣
40代を超えても現役で活躍するアスリートたちは、共通する要素をいくつも持っています。これらのポイントは、一般のトレーニングや健康管理にも応用できる貴重な知見です。
筋トレの効果における共通点
筋力トレーニング(Resistance Training, RT)は、若い人と高齢者の両方において筋力や筋肉量の向上、身体機能の改善に効果的であることが多くの研究で示されています。
例えば、若年層と高齢者を対象にした研究では、12週間の高強度インターバルトレーニング(HIIT)が両グループにおいて筋力、筋肉量、下肢の筋力発揮能力を向上させたことが報告されています。
また、体力や柔軟性、心肺機能、バランス能力など、身体的パフォーマンスの向上も確認されています。
さらに、肥満や過体重の若年層から高齢者までを対象とした研究では、筋力トレーニングが全ての年齢層で筋力向上や体組成の改善、心血管リスクの低減に寄与することが示されています。
「運動を始めるのに遅すぎることはない」ということですね。
負荷量の設定
40歳以上の方が筋力トレーニングを行う際は、以下のポイントを考慮することが重要です。
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軽めの重量で高回数: 40代以降は、無理に高重量を追求せず、軽めの重量で回数を増やすことが推奨されます。具体的には、10〜15回を目安に行い、20回以上できるようになったら徐々に負荷を増やす方法が効果的です。
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セット数とレップ数: 一般的には、1セットあたり10〜15回のレップを行い、2〜3セットを目指すと良いでしょう。特に、筋肥大を目指す場合は、8〜12回のレップを行うことが推奨されています。
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体調に応じた調整: 自身の体調やフィットネスレベルに応じて、負荷や回数を調整することが大切です。特に、運動不足や体力の低下を感じている場合は、無理のない範囲から始めることが重要です。
- 40分以上継続しない:40分以上の高強度の運動は、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が大幅に増えます。40分以上のトレーニングを行う場合は、10分程度でも良いので休憩をとりましょう。
おすすめの種目
40歳以上の方に適したトレーニング種目は以下の通りです。
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自重トレーニング: プッシュアップやスクワットは、特におすすめの種目です。これらは自宅でも簡単に行え、全身の筋肉をバランスよく鍛えることができます。BIG3を取り入れるのも良いでしょう。
あわせて読みたい→ビッグ3はスポーツパフォーマンスアップ!基礎から効果まで徹底解説 -
レジスタンスバンド: チューブトレーニングは、関節に優しく、筋力を効果的に向上させることができます。特に下半身のトレーニングに適しています。
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フルボディエクササイズ: デッドリフトやベンチプレスなどの複合的な動作を含むエクササイズは、複数の筋群を同時に鍛えることができ、効率的です。
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有酸素運動との組み合わせ: 筋力トレーニングに加えて、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動も取り入れることで、心肺機能の向上や脂肪燃焼を促進します。
内観力と自己管理で体調を最適化
彼らは、自分自身の体調やコンディションを正確に把握する内観力を大切にしています。
トレーニング前後に体重や身体の状態をチェックし、必要に応じて食事やトレーニング内容の調整を行います。
例えば、三浦知良選手が体重管理やトレーニングの質にこだわるように、各選手も「自分の体の声」に耳を傾け、無理のない範囲でトレーニングを続けることで、最高のパフォーマンスを維持しています。
柔軟に変化するトレーニングメニュー
年齢とともに体への負荷や回復力が変化するため、同じトレーニングを続けるのではなく、定期的にメニューを見直すことが重要です。
40代のアスリートは、若い頃と同じトレーニング方法ではなく、体に無理のない効率的な方法を採用しています。
例えば、葛西紀明選手は、断食をやめ食事を摂りながらの減量法に切り替えるなど、柔軟な発想で体作りに取り組んでいます。
このような工夫により、怪我のリスクを最小限に抑えながら、持続可能なトレーニングが実現されています。
栄養バランスと十分な休養の確保
トレーニングで得た成果を体に定着させるためには、栄養と休養が不可欠です。
40代アスリートたちは、バランスの取れた食事と、十分な水分補給、質の高い睡眠を重視しています。
たとえば、山本美憂選手は、1日に4~5リットルのアルカリ性水を摂取し、必要に応じてさらに増やすことで、体内の酸性化を防ぎ疲労回復に努めています。
また、和田毅選手の食トレも有名です。
食事内容やサプリメントの摂取にも気を配ることで、トレーニングによるダメージからの早期回復を促し、次のセッションに備えています。
強いメンタルと継続的なモチベーション
「まだ上達できる」という前向きな意識は、長期間にわたって高いパフォーマンスを維持するための原動力です。
40代アスリートたちは、日々のトレーニングだけでなく、メンタル面の強化にも余念がありません。大瀬和文選手や石川雅規選手は、明確な目標を設定し、仲間との切磋琢磨を通じて常に新たな挑戦を続けています。
こうした環境が、精神的な安定と高いモチベーションの維持に寄与し、厳しいトレーニング環境でも挫けずに前進できる理由となっています。
怪我予防と体幹強化の実践
加齢に伴い、怪我のリスクはどうしても高まりますが、40代アスリートはこの点にも十分な注意を払っています。
ウォーミングアップやクールダウンを徹底し、特に体幹トレーニングを取り入れることで、体全体の安定性と柔軟性を確保。
これにより、競技中の急な動きや衝撃に対しても体がしっかりと対応できる状態を保っています。
日々のケアが、長期的なスポーツライフの基盤を作り上げるのです。
まとめ
40代を超えても活躍し続けるアスリートたちは、内観力と自己管理、柔軟なトレーニングメニュー、栄養・休養への徹底した配慮、そして何よりも強いメンタルを武器に、加齢という壁を乗り越えています。
彼らの取り組みは、スポーツの世界だけでなく、健康で活力ある生活を送りたいと願うすべての人々にとって大きな教訓となります。
年齢を理由に運動を控えるのではなく、自分の体に合ったトレーニング方法を見つけ、日々の生活に取り入れることで、誰もが「加齢に勝つ」体作りを実現できるでしょう。
FAQ:よくある質問
Q1. 40代でトレーニングを始めるのは遅すぎるのでしょうか?
A1. いいえ、40代からトレーニングを始めるのは決して遅すぎません。多くの研究が、年齢に関係なく適切なトレーニングが筋力や身体機能の向上に効果的であることを示しています。実際、40代以上のアスリートたちは、自分の体の状態を正確に把握し、年齢に合わせた調整を行うことで、高いパフォーマンスを維持しています。
Q2. 40代のアスリートに共通するトレーニングの秘訣は何ですか?
A2. 40代アスリートの成功の鍵は、内観力と自己管理、柔軟に変化するトレーニングメニュー、栄養バランスの取れた食事、十分な休養、そして強いメンタルにあります。これらの要素が相乗効果を生み、怪我の予防や持久力の向上、さらには継続的なモチベーションの維持に繋がっています。
Q3. 年齢に応じたトレーニングメニューはどのように調整すればよいのでしょうか?
A3. 年齢に応じたトレーニングでは、体の回復力や負荷耐性に合わせたプログラム設計が重要です。ウォーミングアップやクールダウンの徹底、体幹トレーニングの導入、無酸素運動と有酸素運動のバランスを見直すことが効果的です。また、日々の体調をチェックして、無理のない負荷で継続的に取り組むことが推奨されます。
Q4. トレーニング効果を最大限に引き出すために、食事や休養はどのように管理すればよいですか?
A4. トレーニング効果を高めるためには、バランスの取れた食事(特に高タンパク質、低脂肪、適切な炭水化物の摂取)が不可欠です。加えて、十分な水分補給、質の高い睡眠、必要に応じたサプリメントの活用が、回復力の向上と持続的なパフォーマンス維持に大きく寄与します。
Q5. 40代でもモチベーションを保つためにはどうすればよいですか?
A5. 40代アスリートは、「まだ上達できる」という前向きな意識を持つことがモチベーション維持の鍵です。明確な目標設定、進捗の記録、そして仲間との切磋琢磨が、日々のトレーニングへの意欲を高めます。また、新たなチャレンジやトレーニングキャンプへの参加も、刺激となりモチベーションの維持に役立ちます。
Q6. 加齢による怪我のリスクはどのように軽減できますか?
A6. 怪我を防ぐためには、十分なウォーミングアップとクールダウン、ストレッチやヨガによる柔軟性の向上、体幹トレーニングの徹底が有効です。さらに、無理のない負荷設定と、定期的なトレーニングメニューの見直しが、加齢による体の変化に対応し、怪我のリスクを低減するポイントとなります。
【参考文献】
- Effects of Neuromuscular Training on Physical Performance in Older People: A Systematic Review. Life. 2023-03-24.
- Effects of Low-Speed and High-Speed Resistance Training Programs on Frailty Status, Physical Performance, Cognitive Function, and Blood Pressure in Prefrail and Frail Older Adults. Frontiers in Medicine. 2021-07-26.
- The Effect of Strength Training on the Quality of Life and Cognitive Functions of Elderly People. Baltic Journal of Sport & Health Sciences. 2024-07-12.
- Strength gains in different age groups of overweight/obese adults: A pilot uncontrolled study. Cogent Social Sciences. 2022-08-02.
- Effects of intermittent hypoxia and whole-body vibration training on health-related outcomes in older adults. Aging Clinical and Experimental Research. 2024-01-27.
- Effects of high-intensity interval training on lean mass, strength, and power of the lower limbs in healthy old and young people. Frontiers in Physiology. 2023-09-27.
- Effects of Ving Tsun sticking-hand training on lower limb sensorimotor performance among community-dwelling middle-aged and older adults: a randomized controlled trial. Trials. 2023-02-25.
- Effects of Elastic Band Resistance Training on Muscle Strength among Community-Dwelling Older Adults: A Systematic Review and Meta-Analysis. 2018-01-01.
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