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ヨガは本当に効果があるのか?科学的エビデンスで徹底解説

2025 12/24
トレーニング方法論
2025年12月24日

近年、健康やウェルネスへの関心が高まる中、ヨガは世界中で多くの人々に実践されています。古代インド発祥のこの心身の鍛錬法は、単なるストレッチやリラクゼーションにとどまらず、私たちの健康に多岐にわたる恩恵をもたらす可能性を秘めているとして、科学的な注目を集めています。

特に、アスリートの間ではスポーツパフォーマンス向上の手段としても注目されており、テニス界の絶対王者ノバク・ジョコビッチも熱心なヨガ実践者として知られています。

しかし、「ヨガには本当に効果があるのか?」「筋肉はつくのか?」「どのくらいの頻度で行えば良いのか?」といった疑問を持つ方も少なくないでしょう。
本記事では、こうした疑問に答えるため、最新の科学的研究や専門機関の見解に基づき、ヨガの効果を裏付けるエビデンスを徹底的に解説します。
特に、多くの方が関心を持つ筋肉への効果、最適な実践頻度、そしてスポーツパフォーマンスへの影響に焦点を当て、科学的根拠に基づいた実践的な情報を提供します。
目次

ヨガがもたらす心身への多岐にわたる効果:科学的エビデンスの概観

ヨガの効果は、単なる主観的な感覚だけでなく、数多くの科学的研究によって客観的に示されています。
日本の厚生労働省や米国のハーバード大学医学部などの公的機関も、その有効性に関する情報を発信しており、ヨガが信頼性の高い健康法であることがうかがえます。

全般的な健康効果

厚生労働省の統合医療情報サイト「eJIM」によると、ヨガは以下のような点で健康に有益である可能性が示唆されています[1]。
ヨガは、健康な人が心身の健康状態を改善し、維持するのに役立つ可能性があります。また、うつ病、不安、心的外傷後ストレス障害(posttraumatic stress disorder:PTSD)などの精神状態の管理にも役立つ可能性があります。さらに、腰痛や頚部痛(首の痛み)の緩和、がん患者さんやそのサバイバーの症状管理、禁煙の手助けにもなる可能性があります。
これらの効果は、複数の研究を統合・分析したレビュー論文によっても裏付けられています。特に、ストレス緩和、精神的・情緒的健康の向上、睡眠の質の改善、バランス能力の向上については、多くの研究で一貫した結果が報告されています。
効果
研究の概要
出典
ストレス緩和
2020年の12件の研究(参加者672人)のレビューで、すべての研究が自覚的ストレス指標に有益な効果を確認
[1]
精神的健康
2018年の14件の研究(参加者1,084例)のレビューで、回復力や一般的な精神的幸福感の向上を確認
[1]
睡眠改善
がん患者、睡眠に問題のある女性、高齢者を対象とした複数の研究で有用性を確認
[1]
バランス能力向上
2014年の15件の研究(参加者688例)のレビューで、11件がバランス改善を確認
[1]

痛みの管理への効果

慢性的な痛み、特に腰痛や頚部痛に悩む人々にとって、ヨガは有効な選択肢となり得ます。
2022年の21件の研究(参加者2,223例)をまとめたレビューでは、ヨガは運動をしない場合と比較して、慢性腰痛をわずかに改善する効果があると結論付けています[1]。
米国内科学会(ACP)の診療ガイドラインでも、慢性腰痛の初期治療として、ヨガを含む非薬物療法が推奨されています[2]。

減量とマインドフルな食事

ハーバード大学医学部の報告によると、ヨガは体重管理にも寄与する可能性があります[3]。ヨガは内的な気づきを高め、自分の身体の状態に注意を向けることを促します。
この「マインドフルネス」は食事にも波及し、空腹感や満腹感への感受性を高め、より意識的な食事(マインドフルイーティング)につながると考えられています。
実際に、週に1回30分以上、4年以上にわたってヨガを実践した人々は、中年期の体重増加が少なく、過体重だった人々は体重が減少したという研究結果もあります。
これは、ヨガが単なるカロリー消費だけでなく、食行動そのものにポジティブな影響を与えることを示唆しています。

ヨガは筋肉を鍛えるのに有効か?筋力向上効果の科学的探求

「ヨガで本当に筋肉がつくのか?」これは多くの人が抱く疑問です。結論から言えば、ヨガは筋力および筋持久力の向上に有効であることが、複数の研究で示されています。
スポーツ用品大手のNikeが運営する情報サイトの記事では、ヨガの筋力トレーニング効果について次のように解説されています[4]。
ヨガは筋力(例えば、重いウェイトを担いでバックスクワットを1回上げる能力)と持久力(スクワットを何十回も続けるような能力)の両方に効果をもたらす。
この主張は、ウィスコンシン大学の研究者らが行った研究によっても裏付けられています。
この研究では、ハタヨガを週3回のペースで8週間続けた女性たちが、運動をしなかったグループと比較して、腕立て伏せや腹筋運動の回数が有意に増加したことが報告されています[4]。
さらに、別の研究では、ヨガは軽量のフリーウェイトやレジスタンスバンドを使用したトレーニングと同等の筋力向上効果があることも示唆されています[4]。

筋力が高まるメカニズム

ヨガで筋力が向上する主なメカニズムは、アイソメトリックトレーニング(等尺性筋収縮)とプログレッシブオーバーロード(漸進性過負荷)の原則に基づいています。
•アイソメトリックトレーニング: ヨガのポーズを一定時間保持(キープ)する動きは、筋肉の長さを変えずに力を発揮するアイソメトリックトレーニングにあたります。緊張状態にある時間が長くなるほど、筋肉への刺激が増し、筋力と筋持久力が向上します。
•プログレッシブオーバーロード: より難しいポーズに挑戦したり、ポーズの保持時間を長くしたり、セット数を増やしたりすることで、筋肉への負荷を段階的に高めていくことができます。これは、ウェイトトレーニングで重量を増やしていくのと同じ原則です。

スポーツパフォーマンス向上への効果

ヨガがスポーツパフォーマンスに与える影響は、近年のスポーツ科学研究で注目されている分野です。世界トップレベルのアスリートがヨガを取り入れる理由は、単なる柔軟性の向上だけではありません。

機能的な動きの改善

科学的研究では、ヨガが柔軟性やバランスだけでなく、機能的な動きのパターンを改善することが示されています。ヨガは筋肉の長さを伸ばすだけでなく、その新しい可動域の中で筋力を発揮し、安定させることを可能にします。これは、スポーツにおける複雑な動作パターンの質を向上させる重要な要素です。

アスリートにおける実践例

テニス界の絶対王者ノバク・ジョコビッチは、ヨガを積極的にトレーニングに取り入れている代表的なアスリートです。彼のトレーニング哲学において、ヨガは単なる補助的な要素ではなく、「柔軟性の中にある強さ」を培う中核的な要素として位置づけられています。
ヨガによって培われた股関節や肩の優れた可動性と安定性は、プライオメトリクスのような爆発的な動きを、より安全かつ効果的に行うための土台となります。他の選手なら怪我につながるような体勢からでも強力なショットを打てるのは、この「柔軟性の中にある強さ」の賜物です。

リアクティブストレングスの向上

ヨガの実践は、リアクティブストレングス(反応筋力)の向上にも寄与します。これは、外部からの力を吸収し、最小限の遅延で爆発的に方向転換する能力であり、多くのスポーツにおいて重要な要素です。ヨガのポーズを保持する際に必要な微細な筋肉調整は、この反応筋力を鍛える効果的な方法となります。

効果を最大化するヨガの実践頻度

では、筋肉への効果やスポーツパフォーマンス向上を実感するためには、どのくらいの頻度でヨガを実践すれば良いのでしょうか。この点についても、科学的な知見が得られています。

週1回の実践でも効果は得られる

週に1回のヨガ実践でも、特定の身体機能が改善することが研究で示されています。
2021年に発表された研究では、健康な若い女性を対象に、週1回90分のハタヨガを10週間続けたところ、バランス能力、柔軟性、そして体幹の筋力(コアマッスル)が有意に向上したと報告されています[5]。
この結果は、忙しくて頻繁に運動する時間を確保できない人々にとって朗報と言えるでしょう。週に一度の習慣でも、身体にポジティブな変化をもたらすことが可能なのです。

目的別の推奨頻度

一方で、より高い効果を目指す場合や、特定の目的がある場合は、頻度を増やすことが推奨されます。Nikeの記事では、目的別の頻度について以下のように提案しています[4]。
目的
推奨頻度
期待される効果
筋力トレーニングの補助
週に2時間程度
バランス、柔軟性、可動性の向上により、メインのトレーニング効果を高める
ヨガをメインの筋力トレーニングとする
週5日
従来の筋力トレーニングに匹敵する筋力・筋持久力の向上が期待できる
スポーツパフォーマンス向上
週3-4回
機能的な動きの質向上、怪我の予防、リカバリー促進
重要なのは、自分のライフスタイルや目標に合わせて、無理なく継続できる頻度を見つけることです。

科学的に効果が実証された筋力強化ポーズ

すべてのヨガポーズが筋力強化に等しく効果的というわけではありません。ここでは、特に筋力向上への効果が研究で示唆されている、代表的な6つのポーズを紹介します。これらのポーズを意識的に練習に取り入れることで、より効率的に筋力を高めることができるでしょう。

1. プランクポーズ(パラカーサナ)

対象筋群: 腹筋群、背筋群、臀筋、肩、胸、大腿四頭筋、ふくらはぎ
実践方法と頻度:
•保持時間: 初心者は30秒から開始し、段階的に60秒、90秒まで延長
•セット数: 3-5セット
•頻度: 週3-4回
•進行方法: 基本形に慣れたら、サイドプランクやプランクプッシュアップなどのバリエーションを追加

2. チェアポーズ(ウトゥカターサナ)

対象筋群: 大腿四頭筋、ハムストリング、臀筋、体幹筋群
実践方法と頻度:
•保持時間: 30-60秒(呼吸3-5回分)
•セット数: 3-4セット
•頻度: 週3-5回
•進行方法: 膝を90度まで深く曲げ、保持時間を段階的に延長。上級者はリボルブドチェア(ねじりのバリエーション)を追加

3. ウォリアーIポーズ(ヴィーラバッドラーサナI)

対象筋群: 大腿四頭筋、ハムストリング、臀筋、体幹筋群
実践方法と頻度:
•保持時間: 片側30-60秒(呼吸5-8回分)
•セット数: 左右各2-3セット
•頻度: 週3-4回
•進行方法: 基本形からウォリアーIII(バランスポーズ)への移行を練習

4. ボートポーズ(ナヴァーサナ)

対象筋群: 腹直筋、腹横筋、腰部安定筋、股関節屈筋
実践方法と頻度:
•保持時間: 15-30秒から開始し、最大60秒まで延長
•セット数: 3-5セット
•頻度: 週3-4回
•進行方法: 膝を曲げた状態から始め、慣れたら脚を伸ばした完全形へ

5. ブリッジポーズ(セツバンダサルヴァンガーサナ)

対象筋群: 臀筋、ハムストリング、脊柱起立筋、体幹後面
実践方法と頻度:
•保持時間: 30-60秒
•セット数: 3-4セット
•頻度: 週3-5回(腰痛予防として毎日実践も可)
•進行方法: 基本形から片足ブリッジ、ホイールポーズ(上級者向け)へ

6. ドルフィンポーズ(アルダ・ピンチャ・マユラーサナ)

対象筋群: 肩関節周囲筋、上腕、前腕、体幹深層筋
実践方法と頻度:
•保持時間: 15-30秒から開始し、最大45秒まで延長
•セット数: 2-3セット
•頻度: 週2-3回(肩への負荷が高いため、頻度は控えめに)
•進行方法: ドルフィンプッシュアップ(肘の曲げ伸ばし)を追加

効果的な実践のための科学的ガイドライン

研究に基づく筋力向上のための実践指針は以下の通りです:
実践レベル
保持時間
セット数
頻度
期待される効果
初心者
15-30秒
2-3セット
週2-3回
基礎筋力の向上、フォームの習得
中級者
30-60秒
3-4セット
週3-4回
筋力・筋持久力の向上
上級者
45-90秒
4-5セット
週4-5回
最大筋力の向上、高度なバリエーション

進行の目安

ウィスコンシン大学の研究では、8週間の継続実践で有意な筋力向上が確認されています[4]。具体的な進行の目安は以下の通りです:
•第1-2週: 基本フォームの習得、短時間での保持
•第3-4週: 保持時間の延長(目標時間の70%程度)
•第5-6週: 目標時間での安定した保持
•第7-8週: バリエーションの追加、セット数の増加
これらのポーズを正しいフォームで実践し、段階的に負荷を高めていくことで、従来の筋力トレーニングに匹敵する効果を得ることができます。重要なのは、無理をせず、自分の身体の状態に注意を払いながら継続することです。

リンク

ヨガを安全に実践するための注意点

ヨガは一般的に安全な運動ですが、注意すべき点もあります。厚生労働省は、資格のあるインストラクターの指導のもとで適切に行うことの重要性を強調しています[1]。特に、高齢者、妊娠中の女性、あるいは高血圧、緑内障、坐骨神経痛などの持病がある方は、事前に医師に相談し、禁忌とされるポーズや修正が必要なポーズについて指導を受けることが不可欠です。

まとめ

本記事では、科学的エビデンスに基づき、ヨガがもたらす多様な効果、特に筋肉への影響、適切な実践頻度、そしてスポーツパフォーマンスへの効果について詳しく解説しました。
•ヨガの効果は科学的に証明されている: ストレス軽減、睡眠改善、痛みの緩和、筋力向上など、ヨガの健康効果は数多くの研究によって裏付けられています。
•ヨガで筋肉はつく: ヨガはアイソメトリック収縮とプログレッシブオーバーロードの原則に基づき、筋力と筋持久力を効果的に向上させることができます。
•スポーツパフォーマンスも向上: 機能的な動きの質の改善、リアクティブストレングスの向上により、アスリートのパフォーマンス向上にも寄与します。
•週1回からでも効果あり: 週に一度の実践でも、バランス、柔軟性、体幹筋力の改善が期待できます。より高い効果を目指す場合は、目的に応じて頻度を増やすことが推奨されます。
ヨガは、単なる身体運動ではなく、心と身体のつながりを深めるマインドフルな実践です。科学的根拠を理解し、自身の目標に合わせて正しく実践することで、その恩恵を最大限に享受することができるでしょう。
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参考文献

[1] 厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』. 「ヨガ」. (2025-10-10閲覧)
[2] Qaseem, A., et al. (2017). Noninvasive Treatments for Acute, Subacute, and Chronic Low Back Pain: A Clinical Practice Guideline From the American College of Physicians. Annals of Internal Medicine, 166(7), 514-530.
[3] Harvard Health Publishing. (2021). Yoga – Benefits Beyond the Mat. https://www.health.harvard.edu/staying-healthy/yoga-benefits-beyond-the-mat
[4] Nike. (2022). Is Yoga Strength Training?. https://www.nike.com/a/is-yoga-strength-training
[5] Csala, B., et al. (2021). Is Weekly Frequency of Yoga Practice Sufficient? Physiological Effects of Hatha Yoga Among Healthy Novice Women. Frontiers in Public Health, 9, 702793. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8559597/
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